北海道を巡る「さんふらわあ」や「太平洋フェリー」、あるいはヨーロッパの地中海を横断する国際フェリーなど。
自動車やバイクと一緒に乗り込み、広大でゆったりとした海を越える「長距離カーフェリー」の旅は、移動そのものがエンターテインメントとなる素晴らしい体験です。
しかし、この豪華で快適なフェリーの旅にも、独特の「時間管理の難しさ」が存在します。
それは、船が港に到着した際の「下船(車両甲板への移動)」に関する独自のルールです。フェリーの中で快適に熟睡していたがゆえに、「下船のタイミングを逃してパニックになる」という失敗をする旅行者は後を絶ちません。
本記事では、フェリー特有の環境下において、慌てずスムーズに下船するための「絶対に寝過ごさない起床コントロール」について解説します。
フェリー特有の「下船のプレッシャー」
フェリーの到着は、飛行機や電車とは違い「着いたからすぐ降りられる」ものではありません。
- 接岸前のアナウンスと「車両甲板への移動命令」
港に到着する約30分〜1時間前になると、船内に「車両でお越しのお客様は、お車にお戻りください」というアナウンスが流れます。 - 大急ぎのパッキング(荷造り)
個室や、広い雑魚寝部屋(ツーリストクラス)で寝ていた場合、このアナウンスを聞いてから慌てて荷物を片付け、長蛇の列ができるトイレを済ませる必要があります。 - 他人に置いていかれる焦り
バイクや車を停めている下の階の甲板では、「前から順番」に出庫します。もしあなたが寝坊して車に戻るのが遅れると、後ろの何十台もの車があなたを待つことになり、強烈なヒンシュクを買うことになります。
つまりフェリーでは、「到着時刻」に起きるのでは遅すぎます。「到着の1時間前」には自発的に起きて、優雅に準備を済ませておく必要があるのです。
「海の上」ではタイマーの予測が狂う
到着の1時間前に起きたいのであれば、「予定到着時刻の1時間前にタイマーをかければいいじゃないか」と思いますよね。
しかし、相手は「海」です。
波の高さ、潮の流れ、時にはクジラやイルカの群れとの遭遇による徐行など、フェリーの航行時間は遅延することもあれば、順調すぎて早着することもしばしばあります。
もし船が30分早着していた場合、あなたが「予定の1時間前」のタイマーで起きた段階では、すでに下船のアナウンスが終了しており、船員が部屋に急かしに来るという最悪の状況に陥ります。
「陸地」との距離(GPS)を基準にする最適解
海の上で時間に頼ることが危険であれば、何を基準に目覚めるべきでしょうか。
それは、「目的地(港)と、現在乗っている船との『物理的な距離』」です。
フェリーの航行速度は時速40km〜50km程度です。つまり、目的地の港から「半径30km〜40km」の海上にフェリーが侵入したタイミングが、おおよそ「到着の約40分〜1時間前」に該当します。
海の上でも正確に距離を測り続ける「WakePoint」
「海上ではGPSが使えないのでは?」と心配する必要はありません。スマホに内蔵されたGPSアンテナは、障害物のない海の上ほど強力に(高い精度で)宇宙の衛星と通信できます。出航したら「WakePoint」を開き、目的地の港を中心に「半径30km」という特大の円(フェンス)を張って寝てください。海流で船が遅れようとも早着しようとも、船体がその円に触れた瞬間にWakePointがあなたを起こしてくれます。海という大自然の気まぐれに時間を左右されることなく、誰よりも早く、優雅に下船のパッキングを終わらせることができます。
フェリーの旅の醍醐味は、その「ゆったりとした非日常感」です。
下船時のパニックや焦りで最後に台無しにしてしまわないよう、到着のタイミングをシステムに「距離」で監視させ、心ゆくまで海の上の休息を楽しんでください。
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